2007年12月、愛知県大府市で91歳の認知症の男性が、駅構内で電車にはねられて亡くなる事故がありました。そのあと、JR東海が遺族の監督責任を問題にして、損害賠償請求をしたのです(最高裁で遺族が勝訴。ただしこれは、「通い介護」だったため)。

この裁判に衝撃を受けたのが自治体で、たとえば大和市などは、認知症に認定され、市の「はいかい高齢者等SOSネットワーク」に登録された方が電車をとめた場合、市が加入する保険で賠償責任をまかなう制度を導入しています。

高額の賠償を請求される事例は、ほかにあまり思い浮かびません。しかし、2018年9月、東京高裁がスポーツ中の事故について、1300万円の賠償を命じる判決をだしたことが明らかになりました。

この事故は、2014年12月、趣味のバドミントン教室で起きたもの。ダブルスのペアの女性が、バックハンドでラケットを振ったところ、ネット際にいた原告の左目に当たり、日常生活に支障をきたす怪我を負った事故です。

判決では、「スポーツであることを理由に加害者の責任が否定されるのであれば、国民が安心してスポーツに親しむことができなくなる」と指摘しています。認知症予防にスポーツが効果的であるという研究成果を踏まえれば、スポーツにはぜひ親しんでほしいところですが、万一の事故を考えると、心配の種がひとつ増えたとしか言いようがありません。こういう判決がでる昨今だからこそ、健康ソクラテスの会に付帯する個人賠償責任保険を頼りになさってください。